キャッシュフロー表の作り方(翌年以降編)|手書きでもできるシンプルな考え方

FP相談

キャッシュフロー表を作ってみたものの、理想通りの数字になりすぎて現実味がない…。
そんなお悩みをよく聞きます。
また、FPに頼んで作ってもらいたいけれど、「保険に勧誘されそう」「本音を話しづらい」と感じて、一歩踏み出せない方もいるかもしれません。

結論から言うと、正確さや将来の変化まで反映させたいならFPに頼むのが安心です。
ですが、大まかな未来像を知りたいだけなら、自分で作るシンプルなキャッシュフロー表でも十分意味があります。

キャッシュフロー表を作るとき、最初の一歩は“1年目(現在)の収支”を正しく知ることです。
すでに記事にしていますので、まだ読んでいない方はこちらからご覧ください。

👉 【自分でキャッシュフロー表を作ってみよう|まずは“1年目の数字”から始める方法】

今回は、手書きでも作れるように「翌年以降の数字の入れ方」をわかりやすく解説します。

キャッシュフロー表は“未来を当てる表”ではない

まず知っておいてほしいのは、キャッシュフロー表は「未来を予想する表」ではなく、 “備えるための地図” だということです。
実際の人生は、結婚・出産・転職・引っ越しなど、予定どおりにいかないことばかり。
だからこそ完璧を目指さず、書けるところだけ書くので十分です。

また、今回は手書きでも作れるように、あえて物価上昇や昇給の設定は入れません。細かなシミュレーションをしたい場合は、Excelで設定するか、FPに相談して専用ソフトで作ってもらうのがおすすめです。

【ステップ1】毎年変わる大きな支出イベントだけを入れる

翌年以降の数字を入れるときに迷いやすいのは「どこまで考えるべきか」。
ポイントは、生活費全体ではなく、将来大きく変動する支出だけを反映することです。

● 自動車

  • 買い替えのタイミング(例:7年後・10年後)
  • 車両費+諸費用(目安の金額でOK)

● 教育費

  • 進学の予定がある場合、公立・私立どちらかで想定
  • 文部科学省「子供の学習費調査(令和5年度)」の平均額が参考になります
  • 高校・大学だけ私立を想定する方が多く、現実的です

● 保険料

  • 何歳まで支払いが続くのか
  • 満期や解約返戻金がある保険は、その年に収入としてプラスで記入

● 産休・育休・働き方の変化

  • 出産予定がある場合は、一時的な収入減を入れておく
  • 復職の時期や時短勤務になる可能性も書き添えておくと良いです
    (時短勤務は25〜30%少ない年収が目安)
  • 保育料は3歳までは多めに入れておくと良いです
    (例えば、世帯年収700万円で月4万円前後ですが、自治体によって異なります。)

【ステップ2】細かい数字がわからなくてもOK

生活費・食費・光熱費の一部がはっきりわからなくても、空欄で大丈夫です。
キャッシュフロー表は、見えるところから埋めていく」ことに価値があります。

【参考】手書きでも使える公式シート

自作PDFは今回は載せませんが、信頼できる公的なシートとして、FP協会が無料公開しているライフプラン・シートがあります。

▶ 日本FP協会|ライフプラン・シート集
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/

印刷して手書きでの記入も可能です。今回の記事の内容と組み合わせれば、より現実的なキャッシュフロー表になります。

まとめ|未来を“完璧に書く”必要はありません

  • キャッシュフロー表は、当てるものではなく備えるもの
  • まずは「1年目の収支」と「翌年以降の大きな支出」だけでOK
  • 細かな設定や利率・インフレ反映は、ExcelかFP相談で対応可能
  • 書くこと自体が、自分の人生やお金の優先順位を見直すきっかけになります

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