※思いついたことを残すためのメモです。まだ調べ途中の内容も含まれるため、誤りや修正の可能性があります。
インフレがなかなか終息しない背景は、国によって大きく異なります。共通して見られる要因もあれば、地域特有の事情もあります。本記事では、アメリカ・欧州・イギリス・日本の状況を比較しながら、その理由をわかりやすく整理します。
◆まず共通点:インフレは「複合要因」で粘着する
インフレが落ち着かない理由は、ひとつではありません。
多くの国に共通するのは次の3点です。
(過剰流動性については一つ前の記事で確認できます。→過剰流動性という“後遺症”)
- コロナ期の過剰流動性(需要の強さ)
- エネルギーや物流など供給面の不安定さ
- 賃金の高止まりによるサービスインフレ
ただし、どの要因が強いかは国によって違うため、
“労働市場の影響が強い国”と“そうではない国”が存在します。
◆アメリカ:需要が強く、賃金も高め。複合的に下がりにくい
アメリカはインフレの粘着度が最も高い国のひとつです。
- コロナ期の財政支出が極めて大きく、家計の預貯金が厚い
- QT(量的引き締め)を続けても、需要が底堅い
- 労働市場はピークより緩んだが、賃金は依然として高水準
つまり、
最も過剰流動性が多いことに加え、需要の強さ×賃金の高止まりという“二重の下支え”があるため、物価が下がりにくい構造になっています。
◆欧州(ユーロ圏):供給ショックが主因で、賃金が後追い
ユーロ圏のインフレは、アメリカとは性質が異なります。
- ウクライナ戦争に伴うエネルギー価格の急騰が起点
- その後、労働市場の回復により賃金が上昇
- 賃金上昇が「後追い」で始まり、サービス価格の上昇が定着
労働市場の逼迫が主因なのではなく、
エネルギーという供給ショックがベースにあり、
その後の賃金上昇がインフレを長引かせている形です。
◆イギリス:構造的な労働力不足が主因。インフレがしぶとい国
イギリスでは、インフレ率が一時10%を超える異例の事態となりました。
背景には、他国にはない構造的問題があります。
- EU離脱による移民流入の減少
- 長期病欠者の増加で労働参加率が低下(他国よりも顕著)
- 人手不足が継続
- 賃金インフレが強く、サービス価格が下がりにくい
ここでは、
労働市場の構造的なタイトさ=インフレの主因
といえるほど、明確な特徴があります。
◆日本:円安・輸入物価が起点で、最近は賃上げが追いついてきた
日本のインフレ構造は、先進国の中でも特に独特です。
- インフレの起点は円安と輸入物価上昇
- コロナ期の過剰流動性はアメリカほど大きくなかった
- 最近になり賃上げが定着し、サービス価格も上昇
日本では、労働市場の逼迫や過剰流動性ではなく
「輸入インフレ」+「賃上げ定着」
という組み合わせが物価を押し上げています。
◆まとめ:インフレは“国ごとの構造”で粘着する
| 国 | インフレ継続の主因 |
|---|---|
| アメリカ | 過剰流動性+賃金高止まりで需要が強い |
| ユーロ圏 | エネルギー価格の供給ショック+賃金の後追い |
| イギリス | 構造的な労働力不足による賃金インフレ |
| 日本 | 円安と輸入物価+賃上げの定着 |
インフレが簡単に収まらない理由は国によって異なる“構造的な要因の組み合わせ”によるものです。


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