― 働くこと自体に価値を置くという選択 ―
ファイナンシャルプランナーとしてお客様とお話しすると、よくいただく質問があります。
「私って、どのくらい働けば良いんでしょうか?」
いわゆる“年収の壁”が気になっている方からのご相談です。
103万円の壁、130万円の壁…実際はもっと細かく、その種類はたくさん。
制度も毎年少しずつ変わるため、よくわからないと感じるのも無理はありません。
年収の壁はあくまで「制度の話」
厚生労働省は『年収の壁について知ろう』あなたにベストな働き方とは?という資料で、複雑な制度を整理しています。
確かに壁を意識した働き方は重要ですが、それだけで判断するのは少し危険です。
なぜなら、必要な年収はひとり一人の生活状況によって違うから。
手取りだけを見て働く時間を増やしても、家事や子育ての負担が増え、生活全体が苦しくなってしまうこともあります。
まず「家計の全体像」を知ること
どれくらい働くべきか考える時、私がまずおすすめしているのはキャッシュフロー表の作成です。
まずは年収を入れずに作り、どのくらい不足が出るのかを確認してみる。
それだけでも「必要な収入の目安」が見えてきます。
詳しい作り方はこちらの記事で紹介しています👇
自分で作れるキャッシュフロー表(1年目)
自分で作れるキャッシュフロー表(2年目以降)
働くことに「お金以外の価値」を見つける
そしてもう1つ、とても大切な質問があります。
それがこちらです。
「そもそも、働きたいですか?」
お客様の多くは真面目で、
「働かなくては」「貯めなくては」「運用しなくては」
と自分を追い込みがちです。
もちろん、将来のために収入が必要なこともあります。
貯蓄や運用がライフプランに必要であれば、それに備えることも大切です。
ただ、それだけではありません。
働くことには “お金以外の価値” が必ずあります。
- 社会とのつながりを感じられる
- 自分の存在意義を感じられる
- 新しい学びや成長がある
- 家の外に味方ができる
逆に、働き過ぎることで時間に追われ、自信を失ってしまうこともあります。
だからこそ「働く時間を増やせば幸せになる」わけではないのです。
他の選択肢も見てみよう
たとえば、まとまった資金を運用して定期的な収入を得ることができれば、
無理に「壁を超えて働く必要」がない場合もあります。
節約も働くことも大切ですが、
それ以外にも選択肢があるということを忘れないでください。
あなたにとっての“ちょうど良い働き方”を
どれくらい働くべきか、その答えは制度や周りの意見では決まりません。
あなた自身の生活、体力、気持ち、そして人生の優先順位によって変わります。
働くことを「義務」だけにしない。
その行為自体に価値を見出す。
その視点を持つことで、未来の選択肢はもっと広がります。
どうか、自分を縛るために働くのではなく、
自分の人生を豊かにするために働くことを選んでほしいと思います。


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