◆インフレが簡単に収まらない理由──過剰流動性という“後遺症”

日々の問いと記録

※思いついたことを残すためのメモです。まだ調べ途中の内容も含まれるため、誤りや修正の可能性があります。


「今回のインフレは簡単に収束しない」というニュースコメントを見ました。
その背景には、各国の中央銀行がコロナ禍で大量に供給した“過剰流動性”が、いまだに経済に残っていることが大きく関係しています。では、この過剰流動性とは何を意味し、なぜ物価を押し上げ続けるのか整理してみました。

まず過剰流動性とは、市場にお金がジャブジャブと余っている状態のこと。コロナ禍で経済が止まりかけたとき、各国の中央銀行は企業と家計を守るために思い切った政策を取りました。金利をゼロ近くまで下げ、大量の国債や社債を買い入れることで、大規模な量的緩和を行ったのです。加えて政府も巨額の給付金や補助金を支給したため、私たちの預金残高は一気に膨らみました。

一見するとありがたい状況ですが、”お金が多すぎる経済”では、需要が強くなり、物価が上がりやすくなります。企業は値上げしても売れるため、インフレを抑えにくい環境が続きます。

では現在はどうかというと、各国の中央銀行は利上げやQT(量的引き締め)によって、お金を回収する方向に舵を切っています。ところが、コロナ期にばらまいたお金が大量だったため、引き締めてもまだ市場に残った流動性がなかなか減らないのです。

具体的には、家計の現預金がコロナ前より依然として高い水準にあり、企業の手元資金も潤っています。資金に余裕がある状態では、消費や投資が思ったほど冷え込まず、物価の基調を押し下げにくくなります。ある意味で、私たちが今経験しているのは「コロナ後の後遺症」ともいえる状況です。

さらに、エネルギー価格の不安定さや労働力不足による人件費の上昇など、供給面でのインフレ要因も重なり、物価の下落スピードを遅くしています。特に人件費は一度上がるとなかなか下げにくいものです。
つまり、需要側・供給側の両方で“インフレが下がりにくい構造”ができあがっているのです。

過剰流動性が完全に吸収され、賃金と物価が落ち着きを取り戻すまでには、もう少し時間がかかると見られています。
AIの導入により便利な技術が次々に開発され、企業や個人では短期間での買い替えや導入が進んでいますが、これも過剰流動性により活発な状態にあるからだと考えます。今後引き締めが進んでいく場合には、今までよりもサイクルが緩やかになり、企業利益や株価上昇も緩やかになっていくと予想します。

上記はあくまでもアメリカを中心としたお話で、日本は少し状況が異なるため、また次の記事で先進国間の比較について書きたいと思います。

asanon

AFP(日本FP協会認定)資格、証券外務員一種保有。
これまでファイナンシャルプランナーとして家計や資産運用、保険、将来設計のサポートを行ってきました。
現在は通信制大学で経済や金融を学びながら、暮らしに寄り添うお金の考え方を発信しています。
このブログでは「お金の不安を、知ることで安心に」をテーマに、貯蓄・投資・家計管理・ライフプランなどをわかりやすく紹介。
目的は、誰かに任せるのではなく「自分で判断できる力」を育てること。
学びを通じて、人生と経済をつなぐヒントをお届けします。

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